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アイテム詳細
The Hotel New Hampshire (Ballantine Reader's Circle)
John Irving
Ballantine Books (P)
グループ:Book /ランキング:68043
価格:¥ 1,723
発売日:1997-05 /通常24時間以内に発送
John Irving
Ballantine Books (P)
価格:¥ 1,723
発売日:1997-05 /通常24時間以内に発送
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カスタマーレビュー
おすすめ度:
長編というより短編集
(2007-02-24)
痛烈なエピソードが満載で、一つ一つのエピソードはそれなりに楽しめましたが、登場人物のキャラクターに一貫性がなく、支離滅裂の印象を受けました。小説に出てくるスランプ時のリリーに対する批判がそのまま当てはまります。全体的なストーリーがありません。特にバーベル上げしか能がなく、精神的な成長もない主人公には落胆させられました。
あらゆる感情を内包した物語
(2007-01-15)
作家の角田光代さんが、「人間のあらゆる感情を内包した小説」と賛嘆していたが、そのとおりだと思う。レズビアン、革命家、障害者などなどひとクセもふたクセもある人々が集まる家族と、その家族の経営するホテル。あらゆる感情とは、喜び、運命にもてあそばれる人間の切なさ、気持ちが届かない哀しみ、哀しみの先にある嬉しさ、憎しみなどなど。描ききれない。こうした人々の関わり合いを、日本の小説の多くは因果関係で書いてしまうが、これは「感情」で結びつけている。村上春樹もそのような書き方をしていた一時期があったと思う(「ダンスダンスダンス」など)。でもスケールの大きさで私はこちらに軍配。やられました。この文庫版は廉価ですが装丁もとても素敵ですし、中味によく合っていると思います。
すごい
(2006-11-20)
それぞれ問題を抱えた家族、問題がありすぎるホテル、それがさまざまな事件と絡んで進んでいく。
アーヴィングは以前、とあるインタビューで、「僕は原則として、短い本は書かない」と言っている。「読者が登場人物に感情的に思い入れをもてるように書けないなら、百五十ページの小説を書いていればいいんだ」、と。
アーヴィングの登場人物は間違いなく魅力的で、ストーリーの展開も、その語り口も巧みだ。くそ長い小説なのに、それでも引き込まれて次々ページをめくってしまうのは、この長さなのに、アーヴィングが一文一文に間違いなく気をつかっているからである。
ただ、村上春樹訳の「熊を放つ」を読んでしまったためか、若干微妙な訳な感じもしないでもない。
昔のN*Kのラジオドラマで…
(2006-04-18)
『バーで出会った女の子が、あの本みたいに、と言ってた一冊。本にも彼女にも淡い興味を抱いた僕が物語を読み終えたとき、彼女はもう自殺したあとだった。名前も仕事もあの日バーで話してくれたことは全て、彼女が作り出した嘘だと知った。嘘つきも妄想癖も虚言癖も通り越して、自分自身がつくりだした悲劇の設定に殉じてしまった彼女をみんなは悪く言うけれど、ぼくはそうは思わない。ホテルニューハンプシャーみたいに、少なくともあの言葉だけは嘘じゃなかったと思うんだ。』
たしかこんなかんじのありました。
家族のあり方を考えさせられる一冊
(2006-01-31)
この小説の主役を演じるのは、夢想家の父親ウィン率いるベリー家だ。長男フランクはホモ、長女フラニーと次男ジョンはインセストな関係にあり、次女リリーは小人症、末っ子エッグは難聴という設定。
彼等全員が、何かしらエキセントリックな性格を持っていて、ややもすると一つも接点がないように見えるのだが、未来の中でしか生きられない父親のケ・セラ・セラな性格が好影響を及ぼし、家族は異様なほどの固い絆を築いていく。
この家族には現実離れした事件や事故が幾度も発生し、その場面は「本気」とも「冗談」ともとれる描写手法が用いられている。全てを真実として生真面目に受け止めると、これほど重い小説はないし、逆に全てがコメディだと思って読むと、これほど読者をバカにした小説はない。
しかし、その辺りの判断を読者の裁量に委ねている点が、この小説に重量を与えているといっても過言ではない。読者によって感じ方が変化するということは、それだけ膨らみがあるということであり、つまり小説における重要なファクターであるところの「想像力」を最大限に引き出す効力を発揮する。
この小説の読後に、「家族」というものの不安定さ、無力さ、力強さ、その他雑多な思慮をめぐらすことになった私は、まんまと著者の思惑に引っかかったとも言える。
おすすめ度:
長編というより短編集
痛烈なエピソードが満載で、一つ一つのエピソードはそれなりに楽しめましたが、登場人物のキャラクターに一貫性がなく、支離滅裂の印象を受けました。小説に出てくるスランプ時のリリーに対する批判がそのまま当てはまります。全体的なストーリーがありません。特にバーベル上げしか能がなく、精神的な成長もない主人公には落胆させられました。
あらゆる感情を内包した物語
作家の角田光代さんが、「人間のあらゆる感情を内包した小説」と賛嘆していたが、そのとおりだと思う。レズビアン、革命家、障害者などなどひとクセもふたクセもある人々が集まる家族と、その家族の経営するホテル。あらゆる感情とは、喜び、運命にもてあそばれる人間の切なさ、気持ちが届かない哀しみ、哀しみの先にある嬉しさ、憎しみなどなど。描ききれない。こうした人々の関わり合いを、日本の小説の多くは因果関係で書いてしまうが、これは「感情」で結びつけている。村上春樹もそのような書き方をしていた一時期があったと思う(「ダンスダンスダンス」など)。でもスケールの大きさで私はこちらに軍配。やられました。この文庫版は廉価ですが装丁もとても素敵ですし、中味によく合っていると思います。
すごい
それぞれ問題を抱えた家族、問題がありすぎるホテル、それがさまざまな事件と絡んで進んでいく。
アーヴィングは以前、とあるインタビューで、「僕は原則として、短い本は書かない」と言っている。「読者が登場人物に感情的に思い入れをもてるように書けないなら、百五十ページの小説を書いていればいいんだ」、と。
アーヴィングの登場人物は間違いなく魅力的で、ストーリーの展開も、その語り口も巧みだ。くそ長い小説なのに、それでも引き込まれて次々ページをめくってしまうのは、この長さなのに、アーヴィングが一文一文に間違いなく気をつかっているからである。
ただ、村上春樹訳の「熊を放つ」を読んでしまったためか、若干微妙な訳な感じもしないでもない。
昔のN*Kのラジオドラマで…
『バーで出会った女の子が、あの本みたいに、と言ってた一冊。本にも彼女にも淡い興味を抱いた僕が物語を読み終えたとき、彼女はもう自殺したあとだった。名前も仕事もあの日バーで話してくれたことは全て、彼女が作り出した嘘だと知った。嘘つきも妄想癖も虚言癖も通り越して、自分自身がつくりだした悲劇の設定に殉じてしまった彼女をみんなは悪く言うけれど、ぼくはそうは思わない。ホテルニューハンプシャーみたいに、少なくともあの言葉だけは嘘じゃなかったと思うんだ。』
たしかこんなかんじのありました。
家族のあり方を考えさせられる一冊
この小説の主役を演じるのは、夢想家の父親ウィン率いるベリー家だ。長男フランクはホモ、長女フラニーと次男ジョンはインセストな関係にあり、次女リリーは小人症、末っ子エッグは難聴という設定。
彼等全員が、何かしらエキセントリックな性格を持っていて、ややもすると一つも接点がないように見えるのだが、未来の中でしか生きられない父親のケ・セラ・セラな性格が好影響を及ぼし、家族は異様なほどの固い絆を築いていく。
この家族には現実離れした事件や事故が幾度も発生し、その場面は「本気」とも「冗談」ともとれる描写手法が用いられている。全てを真実として生真面目に受け止めると、これほど重い小説はないし、逆に全てがコメディだと思って読むと、これほど読者をバカにした小説はない。
しかし、その辺りの判断を読者の裁量に委ねている点が、この小説に重量を与えているといっても過言ではない。読者によって感じ方が変化するということは、それだけ膨らみがあるということであり、つまり小説における重要なファクターであるところの「想像力」を最大限に引き出す効力を発揮する。
この小説の読後に、「家族」というものの不安定さ、無力さ、力強さ、その他雑多な思慮をめぐらすことになった私は、まんまと著者の思惑に引っかかったとも言える。

