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カスタマーレビュー
おすすめ度:
最後の30ページに、ぶっ飛びました
(2008-01-03)
前半は医学生時代の逸話とその後の山、海、ジャングル等への旅行記です。手の施しようのない患者に対する医療がないとの指摘やゴリラと人間との近似性等その後の作品群に通じる記述もあってファンの方なら十分楽しめますが、邦題にある「心の軌跡」などでは断じてなく、良くも悪くも普通の自伝・紀行文の域を出ておりません。
驚いたのは後半で、華麗な学歴とキャリアそして何よりも綿密なデータとリサーチを重視するインテリ・科学派の作者が数々の心霊的な体験を繰り返します。余りの意外さに言葉もないのですが、圧巻なのは最後の30ページで、全ての答えは自分自身の経験で見出すしかないこと、現代科学の語る「真実」は実はその一面でしかないこと等を丁寧に、いつもながらのロジカル且つ真摯な姿勢で熱く、分り易く語っています。
小説家はその作品によってのみ評価すべきとは多くの人が言うところですが、本作での作者の主張とそれ以外の作品群から受けるイメージが余りに違っていることに衝撃を受けました。であればこそ、ファンの方は是非。
社会パラダイムの変化の暗示
(2007-06-09)
Harvardの医学部卒、Jurassic Park, Rising Sun,等の余りに有名な映画の作者、小説も書き、それにいい男で、天は不公平と思えるほどの才能、才色を与えた男の、内面の旅のモノローグである。
こんな男の自慢話なんてと思っていたのですが、驚くほど、正直に、ある意味で、自己暴露的な小説である。父親とうまくいかなかったこと、むしろ憎んでいたこと、Harvardの医学部での色々な体験、生き方を求めてのアジア・アフリカへの旅が、正直につづられている。
最後に驚いたのは、超異常現象への傾倒であった。スプーン曲げを体験し、誰でも出来ると言い切る。(本人はもちろん出来ると言い切っている) 人間の体からは、Auraを発しており、人間の体からは、気を発していて、それが感じられると言い切っている。
Harvardの医学部を出た秀才が、そこまで、超現象にはまり込むかと思うくらいである。最後は、意外な気持ちで読んでいた。余計な事だが心配してしまった。この人は、今アメリカでは、社会から疎外され、宙に浮いているのではないかと。。。
更に思ったのは、これは、西洋的な科学的な考え方の限界を示しており、宗教の矛盾も含め、一気に噴出して、これまでの西洋を中心とした社会パラダイムの崩壊を示しているのではないかと。これからは、科学で割り切る事のできない現象を取り上げる事により、新しい時代のパラダイムの構築が始まっているのかもしれない。これからは、アジアの時代で、新時代の幕開けを暗示しているのだ、と思えなくも無い。
現代米社会の先駆者として
(2003-08-27)
この本にはマイケル・クライトン氏が身を持って経験・挑戦した旅の数々、またその結果得られたことが非常に簡潔に小気味よく、しかし同時に詳細に洞察的に描写されています。
科学的な非日常体験
(2002-10-09)
この本では、名門大学で医学を専攻した作者が、冷静な観察眼と科学的な批判精神を持つことが作品内の随所から読み取れる。その作者が、下巻では、その冷静な目で自らの経験した神秘体験を客観的に描いているのがとても説得力があった。作者の見る目は、上巻に描かれている、非日常的ではあるが「普通」の体験と下巻に描かれている「神秘的」体験との間で、何も変わっていない。強い好奇心と突き放した分析力とで切り出した現実を積み上げて出来上がった文章はとてもエキサイティングで、一気に読み終えてしまった。
精神世界や宗教にどーものめり込めない人によいかも
(2002-07-11)
まず驚くべきは、マイクル・クライトンの内界の旅への真摯で誠実な描写の数々。あの有名人がここまであからさまにしていいのだろうか、というくらいかなりプライベートなところまで突っ込んで書いてます。だからでしょうか、共感を得る箇所もかなり多くて、読後はすっかり著者に親しみを抱いてしまいました。「直接的経験」著者はこの言葉を本作の中で何度も繰り返し、末尾はリルケの詩「きみが何者であれ、ある夜、よく知った我が家から一歩踏み出したまえ」で締めくくっています。本作は精神世界や宗教に心惹かれるのだけれど、どうも今一歩のめり込めない人にとっては特にオススメです。また何かを探しに旅に出る人にも。上巻より下巻の方が興味を引く話が多いでしょうが、どちらも全編単独のショートですので、堅苦しい長編が苦手な人も飽きずに読めます。しんみり、涙もありです。女性にも読んで欲しいですね。
おすすめ度:
最後の30ページに、ぶっ飛びました
前半は医学生時代の逸話とその後の山、海、ジャングル等への旅行記です。手の施しようのない患者に対する医療がないとの指摘やゴリラと人間との近似性等その後の作品群に通じる記述もあってファンの方なら十分楽しめますが、邦題にある「心の軌跡」などでは断じてなく、良くも悪くも普通の自伝・紀行文の域を出ておりません。
驚いたのは後半で、華麗な学歴とキャリアそして何よりも綿密なデータとリサーチを重視するインテリ・科学派の作者が数々の心霊的な体験を繰り返します。余りの意外さに言葉もないのですが、圧巻なのは最後の30ページで、全ての答えは自分自身の経験で見出すしかないこと、現代科学の語る「真実」は実はその一面でしかないこと等を丁寧に、いつもながらのロジカル且つ真摯な姿勢で熱く、分り易く語っています。
小説家はその作品によってのみ評価すべきとは多くの人が言うところですが、本作での作者の主張とそれ以外の作品群から受けるイメージが余りに違っていることに衝撃を受けました。であればこそ、ファンの方は是非。
社会パラダイムの変化の暗示
Harvardの医学部卒、Jurassic Park, Rising Sun,等の余りに有名な映画の作者、小説も書き、それにいい男で、天は不公平と思えるほどの才能、才色を与えた男の、内面の旅のモノローグである。
こんな男の自慢話なんてと思っていたのですが、驚くほど、正直に、ある意味で、自己暴露的な小説である。父親とうまくいかなかったこと、むしろ憎んでいたこと、Harvardの医学部での色々な体験、生き方を求めてのアジア・アフリカへの旅が、正直につづられている。
最後に驚いたのは、超異常現象への傾倒であった。スプーン曲げを体験し、誰でも出来ると言い切る。(本人はもちろん出来ると言い切っている) 人間の体からは、Auraを発しており、人間の体からは、気を発していて、それが感じられると言い切っている。
Harvardの医学部を出た秀才が、そこまで、超現象にはまり込むかと思うくらいである。最後は、意外な気持ちで読んでいた。余計な事だが心配してしまった。この人は、今アメリカでは、社会から疎外され、宙に浮いているのではないかと。。。
更に思ったのは、これは、西洋的な科学的な考え方の限界を示しており、宗教の矛盾も含め、一気に噴出して、これまでの西洋を中心とした社会パラダイムの崩壊を示しているのではないかと。これからは、科学で割り切る事のできない現象を取り上げる事により、新しい時代のパラダイムの構築が始まっているのかもしれない。これからは、アジアの時代で、新時代の幕開けを暗示しているのだ、と思えなくも無い。
現代米社会の先駆者として
この本にはマイケル・クライトン氏が身を持って経験・挑戦した旅の数々、またその結果得られたことが非常に簡潔に小気味よく、しかし同時に詳細に洞察的に描写されています。
典型的現代アメリカエリート青年にも重なる若きクライトン氏が、(一昔前、いや今現在でも神秘主義とにべもなく一打された/される)「精神世界」について(後半)あえて深く追求せざるを得なくなり・・といった価値観の転換経緯が非常に興味深いです。
単なる議論でなく、全てanecdotes(個人的経験談)として書かれてあり、著者が身を持ってリスクを冒しつつぶつかっていった勢い・気合が感じられ、読者にとっても「リアル・ワールド」として手に汗を握る思いをさせてくれます。
おんな・おとこ論もちょこっとあり、一女性としては?なかなか参考になりました。
英語で書かれた文章というのはいつでも「分析的」文体になってしまう節がありますが、ここでは、懐疑主義者・唯物論者からの批判が予め予想されているため、クライトン氏自らが批判的・懐疑的視点からの反論を買ってでているため、最大限の分析・自問自答が折に触れてなされています。
そのため信頼性の高い経験談となっていますが、それでもクライトン氏はおそらく現代アメリカ社会の先駆者的存在であるだろうし、彼の経験談が本当に普通に受け入れられるまでにはまだまだ時間が掛かるのでは・・とも思わされ、逆になかなか厳しい現代の「あいまいなもの完全否定主義」を垣間見たようでした。
科学的な非日常体験
この本では、名門大学で医学を専攻した作者が、冷静な観察眼と科学的な批判精神を持つことが作品内の随所から読み取れる。その作者が、下巻では、その冷静な目で自らの経験した神秘体験を客観的に描いているのがとても説得力があった。作者の見る目は、上巻に描かれている、非日常的ではあるが「普通」の体験と下巻に描かれている「神秘的」体験との間で、何も変わっていない。強い好奇心と突き放した分析力とで切り出した現実を積み上げて出来上がった文章はとてもエキサイティングで、一気に読み終えてしまった。
精神世界や宗教にどーものめり込めない人によいかも
まず驚くべきは、マイクル・クライトンの内界の旅への真摯で誠実な描写の数々。あの有名人がここまであからさまにしていいのだろうか、というくらいかなりプライベートなところまで突っ込んで書いてます。だからでしょうか、共感を得る箇所もかなり多くて、読後はすっかり著者に親しみを抱いてしまいました。「直接的経験」著者はこの言葉を本作の中で何度も繰り返し、末尾はリルケの詩「きみが何者であれ、ある夜、よく知った我が家から一歩踏み出したまえ」で締めくくっています。本作は精神世界や宗教に心惹かれるのだけれど、どうも今一歩のめり込めない人にとっては特にオススメです。また何かを探しに旅に出る人にも。上巻より下巻の方が興味を引く話が多いでしょうが、どちらも全編単独のショートですので、堅苦しい長編が苦手な人も飽きずに読めます。しんみり、涙もありです。女性にも読んで欲しいですね。

