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アイテム詳細
人形の旅立ち (福音館創作童話シリーズ)
長谷川 摂子
金井田 英津子
福音館書店
グループ:Book /ランキング:225748
価格:¥ 1,785
発売日:2003-06 /通常24時間以内に発送
長谷川 摂子
金井田 英津子
福音館書店
価格:¥ 1,785
発売日:2003-06 /通常24時間以内に発送
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カスタマーレビュー
おすすめ度:
なおの五つの話。
(2007-09-21)
また、長谷川摂子さんに出会えた!その喜びでいっぱいだ。
子どもらが小さかったころ、何度も何度もせがまれて読んだ『めっきらもっきらどおんどん』の作者、
長谷川さんだと知ったとき、言いようのない懐かしさにとらわれた。
呪文のようなリズムのことばを覚えて、舌足らずな調子で“かんた”といっしょに叫んでいた
子どもらが、遠い時のかなたに見えて切ないような気持ちになった。
雰囲気のある本に仕立てられている。挿絵が豊富で、極力色を抑えたモロクロームに近い
版画が、こちらの想像力に訴えかけてくるのだ。
語り手の「なお」の子ども時代の不思議なことども。
おそらくは長谷川さんの子ども時代が投影されているであろう物語は、光と陰のあわいに立ちのぼってくる。
この世ではないところに足を踏みいれる感覚。
表題作の、荒神さんの下暗がりに置かれていた雛人形が意志を持つ者として動くさまは、幻想的で悲しいまでの美しさだ。
「きみじょっちゃん」が遊ぶ椿の庭。病気の妹が見る光あふれる草っぱら。神社の裏の
「あもや」に住むとよばばとジャン・バルジャンの奇行のわけ。
そして、掉尾を飾るにふさわしい「観音の宴」では三味線弾きの女が不死を語るのだ。
少女の感受性をとおして現前したものたちは、恐ろしさを越えて不思議な懐かしさをさそう。
そして、そうしたものたちにも精一杯のいのちが宿っていることが胸をうつ。
死者も狐も人形もそれぞれが、意味あるものとして人々にすんなりと受け入れられていた
時代があったのだ。
子どもらしい少女らのあそびや暮らしのようすも、各所にはさまれていて、おそらくは昭和の、
30年代ころの匂いが色濃い。
なおの毎日がいきいきとした好奇心に満ちていて、それが物語に幸福な安定感を与えているのだ。
物語の妙味と、忘れかけていた子どものころのこととをいっぺんに味わわせてもらった。
美しき日本
(2005-01-13)
図書館などでは児童書に分類されているようですが、子供だけに読ませておくのはもったいない!
日本の四季折々の美しさ、田舎のなつかしい風景・・・私たちにとって大切な風景がうつくしい描写で丁寧に描かれています。
とても子供には読みこなせない繊細なお話です。
ストーリーに意外性はなく、流れるようにすすんでいきますが、幽玄的な美しさがたまらなく神々しいのです。
幻想的な短編連作
(2003-11-05)
日本が高度経済成長をはじめる前の、田舎町の旧家に暮らす少女の物語。当主である祖父母、両親やきょうだいたちのほかに、屋敷には庭仕事をする男衆、家事をする女衆も一緒に生活していました。仕事の合間に聞かせてもらう昔の話、四季折々の子供の遊び。日常の暮らしに潜む、この世のものとは思えない美しいモノを、語り手の少女は繊細な感覚でとらえます。そしてその「美しさ」には、病や死や狂気すら含まれていることも。
おすすめ度:
なおの五つの話。
また、長谷川摂子さんに出会えた!その喜びでいっぱいだ。
子どもらが小さかったころ、何度も何度もせがまれて読んだ『めっきらもっきらどおんどん』の作者、
長谷川さんだと知ったとき、言いようのない懐かしさにとらわれた。
呪文のようなリズムのことばを覚えて、舌足らずな調子で“かんた”といっしょに叫んでいた
子どもらが、遠い時のかなたに見えて切ないような気持ちになった。
雰囲気のある本に仕立てられている。挿絵が豊富で、極力色を抑えたモロクロームに近い
版画が、こちらの想像力に訴えかけてくるのだ。
語り手の「なお」の子ども時代の不思議なことども。
おそらくは長谷川さんの子ども時代が投影されているであろう物語は、光と陰のあわいに立ちのぼってくる。
この世ではないところに足を踏みいれる感覚。
表題作の、荒神さんの下暗がりに置かれていた雛人形が意志を持つ者として動くさまは、幻想的で悲しいまでの美しさだ。
「きみじょっちゃん」が遊ぶ椿の庭。病気の妹が見る光あふれる草っぱら。神社の裏の
「あもや」に住むとよばばとジャン・バルジャンの奇行のわけ。
そして、掉尾を飾るにふさわしい「観音の宴」では三味線弾きの女が不死を語るのだ。
少女の感受性をとおして現前したものたちは、恐ろしさを越えて不思議な懐かしさをさそう。
そして、そうしたものたちにも精一杯のいのちが宿っていることが胸をうつ。
死者も狐も人形もそれぞれが、意味あるものとして人々にすんなりと受け入れられていた
時代があったのだ。
子どもらしい少女らのあそびや暮らしのようすも、各所にはさまれていて、おそらくは昭和の、
30年代ころの匂いが色濃い。
なおの毎日がいきいきとした好奇心に満ちていて、それが物語に幸福な安定感を与えているのだ。
物語の妙味と、忘れかけていた子どものころのこととをいっぺんに味わわせてもらった。
美しき日本
図書館などでは児童書に分類されているようですが、子供だけに読ませておくのはもったいない!
日本の四季折々の美しさ、田舎のなつかしい風景・・・私たちにとって大切な風景がうつくしい描写で丁寧に描かれています。
とても子供には読みこなせない繊細なお話です。
ストーリーに意外性はなく、流れるようにすすんでいきますが、幽玄的な美しさがたまらなく神々しいのです。
古い雛人形の旅立ち、亡くなった女の子が遊びにくる古い庭園、病気の妹にだけ見ることのできる不思議な幻想・・・。
美しさの中には死や病も必ず潜んでいるものなのでしょうか。
死や病が作品をより鮮やかに美しくしていました。
挿絵も古風で、のせるべきページに効果的に配置してあったような気がします。
ページをめくるのがとてもわくわくしました。
幻想的な短編連作
日本が高度経済成長をはじめる前の、田舎町の旧家に暮らす少女の物語。当主である祖父母、両親やきょうだいたちのほかに、屋敷には庭仕事をする男衆、家事をする女衆も一緒に生活していました。仕事の合間に聞かせてもらう昔の話、四季折々の子供の遊び。日常の暮らしに潜む、この世のものとは思えない美しいモノを、語り手の少女は繊細な感覚でとらえます。そしてその「美しさ」には、病や死や狂気すら含まれていることも。
今よりもっと病や死が身近であった頃、狂女が堂守をし、旅人が一夜の宿を乞い、映画の興行主さえ狐に化かされた時代を温かい筆致で描いています。装丁・挿絵はまさにこの本のテーマにぴったりで、非常に印象的でした。
中学生以上、特に中勘助や泉鏡花、内田百?などを好まれる方に。

