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カスタマーレビュー
おすすめ度:
必読です
(2008-10-07)
戦争もののドラマや映画は数多く観てきましたが、この本で初めて戦争の真実を知りました。ばかばかしくて、哀しくて、涙がとまらなかった。大人にも子供にも読んでほしいです。
名作です
(2007-12-23)
以前に、NHKのドキュメンタリーで特攻隊で生き残った人物の証言を元に、特攻隊員の採用から突撃までその実像に迫った番組が放送されていた。そこに登場していた元兵士は特攻命令により出撃したが、戦闘機の故障により島に不時着し帰還したという経験をしていた。戦争末期の資源不足や熟練工不足により、まともに操縦できる戦闘機は少なかったようだし、それに飛び立った側も訓練不足の若者が多かった。しかし、送り出した側からすると、「名誉」という名の下に飛び立った兵士が生きて帰ってきた事実は簡単に受け入れられないし、これから飛び立とうとする兵士の士気にも関わる。ということで、特攻作戦失敗により帰還した兵士たちはそのまま再び作戦に関わらず、「なぜ帰ってきた!!」などとどやされて、秘密裏にある施設に隔離されていたという内容であった。
玉砕したはずの兵士がもし生き残っていれば、はなはだまずいというという後半の場面を読み進むにつれて、同時に上記の理不尽な場面を思い出した。そしてあとがきにあるように、場合によっては「恥」と言われかねない玉砕の生き残りは決して「卑怯」ではなく、人間としての「最後の抵抗」という言葉は、深く胸に響く。このような言葉を絶した経験を経ながら、ふたをせずにその記憶をさかのぼって描きだすことは、並大抵の精神ではできない。結果的に著者が最も恐れているであろう「死人に口なし」は回避できたので、あとは読者が著者の気持ちを受け取りどう活かすかである。
戦記もの漫画は、その殺し合いの残虐さや理不尽さといった「生臭さ」を覆い隠すために、どうしても美化やかっこよさに走り勝ちであり、読者も泥臭さを避けるためにそれを追い求めてしまう。この書はそういった一種の「あこがれ」は一切描かれておらず、日常の軍隊生活から等身大にありのままである。むしろ単なる派手な戦闘場面より、そちらの方を著者は重視したかったのかもしれない。歌の場面がそれを象徴している。また本著に加えて「野火」(大岡昇平著)を読んでいただくと、さらに一兵士の現実とその想いに近づけると思うのでお勧めです。
戦争・死・病気などが日常化した戦場での人間的なドラマ
(2007-09-19)
2007 年 8 月 12 日に NHK で放送された「鬼太郎が見た玉砕」というドラマの原作である.戦争や死,病気などが日常化した戦場の世界がえがかれている.ドラマではより戦争の非情さが強調されていたようにおもうが,この本のなかに登場する人物たちはより人間的であるようにみえる.玉砕するはずだったがいきのこった小隊長たちもドラマよりは温情的にあつかわれているようにみえる.しかし,それは著者のやさしさからでた表現なのかもしれない.
今までで一番戦争を実感させられました
(2007-09-12)
戦後に生まれた人間が「実感」なんて言葉を使うのは僭越ですが、
最前線の戦場での状況を一般兵の視点で描く様は、とても現実感があります。
戦争という「状況」が作り出す理不尽な毎日の中、
死に逝くときまで兵士たちが思い、感じることは、現在の私たちと全く変わらない、人間臭いものです。
「なんでここでこうやって死んでいくのか?」
一般兵のリアルな描写が、この言葉に恐ろしいほどの鋭さをもたらしています。
戦争が「殺し合い」であることを……
(2007-09-08)
反戦平和を叫ぶことにどれほどの意味があるかどうかわからない。
たしかに、戦争反対」と言うだけでは何の力もないのかもしれない。
ただ、そういう主義主張とは関係なく、
右翼や左翼といった線引きとも関係なく、
戦争はドッチボールやラグビーではなく、「殺し合い」であるということを私たちは深く考えなければならないと思う。
そこにどのような国際情勢や力学が絡もうとも、「殺し合い」は「殺し合い」以外の何ものでもない。
自らも戦争で片腕を失った著者が、戦場の体験をこれでもかとリアルに描くのが本書だ。
上官の無責任さ、戦場の中で自制心を失っていく兵士たち……
戦いの結果平和がある――ということを言う人もいないでもない。
ある意味で、歴史とはそういうものかもしれない。
けれども、それでいいのだろうか……と思う。
「殺し合わなくて平和になる方法」はないのだろうか――と。
戦争の無意味さ、不条理さ、残酷さが生々しく伝わってくるコミックである。
どこかコミカルで「漫画」っぽくさえあった本編から、最後の数ページのリアルな絵柄へのスライドが
切っ先のように我々に迫ってくる。
おすすめ度:
必読です
戦争もののドラマや映画は数多く観てきましたが、この本で初めて戦争の真実を知りました。ばかばかしくて、哀しくて、涙がとまらなかった。大人にも子供にも読んでほしいです。
名作です
以前に、NHKのドキュメンタリーで特攻隊で生き残った人物の証言を元に、特攻隊員の採用から突撃までその実像に迫った番組が放送されていた。そこに登場していた元兵士は特攻命令により出撃したが、戦闘機の故障により島に不時着し帰還したという経験をしていた。戦争末期の資源不足や熟練工不足により、まともに操縦できる戦闘機は少なかったようだし、それに飛び立った側も訓練不足の若者が多かった。しかし、送り出した側からすると、「名誉」という名の下に飛び立った兵士が生きて帰ってきた事実は簡単に受け入れられないし、これから飛び立とうとする兵士の士気にも関わる。ということで、特攻作戦失敗により帰還した兵士たちはそのまま再び作戦に関わらず、「なぜ帰ってきた!!」などとどやされて、秘密裏にある施設に隔離されていたという内容であった。
玉砕したはずの兵士がもし生き残っていれば、はなはだまずいというという後半の場面を読み進むにつれて、同時に上記の理不尽な場面を思い出した。そしてあとがきにあるように、場合によっては「恥」と言われかねない玉砕の生き残りは決して「卑怯」ではなく、人間としての「最後の抵抗」という言葉は、深く胸に響く。このような言葉を絶した経験を経ながら、ふたをせずにその記憶をさかのぼって描きだすことは、並大抵の精神ではできない。結果的に著者が最も恐れているであろう「死人に口なし」は回避できたので、あとは読者が著者の気持ちを受け取りどう活かすかである。
戦記もの漫画は、その殺し合いの残虐さや理不尽さといった「生臭さ」を覆い隠すために、どうしても美化やかっこよさに走り勝ちであり、読者も泥臭さを避けるためにそれを追い求めてしまう。この書はそういった一種の「あこがれ」は一切描かれておらず、日常の軍隊生活から等身大にありのままである。むしろ単なる派手な戦闘場面より、そちらの方を著者は重視したかったのかもしれない。歌の場面がそれを象徴している。また本著に加えて「野火」(大岡昇平著)を読んでいただくと、さらに一兵士の現実とその想いに近づけると思うのでお勧めです。
戦争・死・病気などが日常化した戦場での人間的なドラマ
2007 年 8 月 12 日に NHK で放送された「鬼太郎が見た玉砕」というドラマの原作である.戦争や死,病気などが日常化した戦場の世界がえがかれている.ドラマではより戦争の非情さが強調されていたようにおもうが,この本のなかに登場する人物たちはより人間的であるようにみえる.玉砕するはずだったがいきのこった小隊長たちもドラマよりは温情的にあつかわれているようにみえる.しかし,それは著者のやさしさからでた表現なのかもしれない.
今までで一番戦争を実感させられました
戦後に生まれた人間が「実感」なんて言葉を使うのは僭越ですが、
最前線の戦場での状況を一般兵の視点で描く様は、とても現実感があります。
戦争という「状況」が作り出す理不尽な毎日の中、
死に逝くときまで兵士たちが思い、感じることは、現在の私たちと全く変わらない、人間臭いものです。
「なんでここでこうやって死んでいくのか?」
一般兵のリアルな描写が、この言葉に恐ろしいほどの鋭さをもたらしています。
戦争が「殺し合い」であることを……
反戦平和を叫ぶことにどれほどの意味があるかどうかわからない。
たしかに、戦争反対」と言うだけでは何の力もないのかもしれない。
ただ、そういう主義主張とは関係なく、
右翼や左翼といった線引きとも関係なく、
戦争はドッチボールやラグビーではなく、「殺し合い」であるということを私たちは深く考えなければならないと思う。
そこにどのような国際情勢や力学が絡もうとも、「殺し合い」は「殺し合い」以外の何ものでもない。
自らも戦争で片腕を失った著者が、戦場の体験をこれでもかとリアルに描くのが本書だ。
上官の無責任さ、戦場の中で自制心を失っていく兵士たち……
戦いの結果平和がある――ということを言う人もいないでもない。
ある意味で、歴史とはそういうものかもしれない。
けれども、それでいいのだろうか……と思う。
「殺し合わなくて平和になる方法」はないのだろうか――と。
戦争の無意味さ、不条理さ、残酷さが生々しく伝わってくるコミックである。
どこかコミカルで「漫画」っぽくさえあった本編から、最後の数ページのリアルな絵柄へのスライドが
切っ先のように我々に迫ってくる。

