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アイテム詳細
カスタマーレビュー
おすすめ度:
初期作品の最高傑作
(2008-12-11)
高校野球の天才ピッチャーを主人公にした青春ミステリー。
彼らの純粋さ、ひたむきさ、情熱や友情がとても丁寧に描かれており好感を持てた。
わりとマイナーな作品だがこれは多くの人に読んでいただきたいと思う。
冒頭に野球のワンシーンを持ってきているため、
あまりそちらに詳しくない人は一瞬怯んでしまうかもしれない。
しかし、そこを越えれば後は特に野球の知識がなくても問題はないので、
頑張って読み進んでもらいたいたい。
天才エースの野球にかける思いの裏には一体何が隠されているのか?
それが全ての鍵になり、謎めいた雰囲気プンプンでストーリーが展開する。
そして、最後にパズルのピースがひとつずつはまり始めた時に受ける衝撃と感動は抜群。
お勧めの1冊。
25歳の会社員東野圭吾が投げ込んだ「魔球」
(2008-11-20)
本作は、実質的な著者のデビュー長編といえ、
江戸川乱歩賞の最終候補まで残った力作です。
ちなみに、著者は当時25歳、会社員をしながらの二足のわらじです。
本作のクオリティの高さと共に、驚くべきことです。
高校球児殺人事件と某大企業の爆破未遂事件。
一見関係のないこれらが次第に交わっていく、キーワードは「魔球」…。
上記の事件の相次いだ昭和39年(1964年)は高度成長期の只中である一方、
その繁栄に至るまでの間に、ある球児の生い立ちを歪め、
繁栄を謳歌する陰で、ある有望な社会人選手の未来を奪った。
本作は、一見複数の難事件の真相究明に焦点を当てているようでいて、
上記のような社会派的な視点も巧みに織り込んであり、
また、確かに存在した(そして現在復活しつつある)貧困も描かれており、
著者の出発点における確かな実力をうかがわせる名作であると思います。
エースが最後に投げた1球の意味を問う、高校野球部を舞台に展開される事件簿!
(2008-07-13)
東野作品のファンには、『魔球』という本書が乱歩賞受賞作『放課後』よりも前に書かれたものであることは周知の事実であろう。著者自身、「25歳でこの作品を書けたことで少し自信がついた」とエッセイ集で語っている。スポーツにも造詣の深い著者が、高校野球を主題に描き出した作風は斬新であり、もうすぐ始まる高校野球を待ち遠しくさせるものであった。タイトルも「謎」めいており、読者を惹き付ける。
本書はエースが土壇場の状況で最後に投げた「魔球」がもつ意味をめぐって展開される事件簿だが、主人公とその弟を含む家族、教師など、醍醐味はやはり「人間ドラマ」であるということだろう。高校野球というと、そこに「汚れのない純粋さ」を想起する人が多いに違いないが、本書の主人公は「純粋さ」とは別次元で野球をやっている(ある意味で主人公にとっては異なる意味での「純粋さ」なのであろうが)。少なくとも「爽やかさ」とは異なる風格を秘め、泥臭さを感じさせる。高校生であって高校生ではないような、実に大人びた精神年齢の高い主人公が設定されている。金銭感覚も生々しい。とはいえ、彼が自らの人生を野球に賭けた意気込み・気迫―執念といったほうが適切か―は違和感を覚えるどころか、逆にとても共感できる(「右腕」という章はその意味でも魅力的だった)。貪欲なまでに野球に打ち込む姿勢は清々しい。
古い作品ゆえ、文章や作風が十分に練り上げられているとはいえないが、そこに新鮮さを感じる読者もいるだろう。そしてまた、「家族」というテーマが、東野作品にとって今もなお脈々と引き継がれているものであることにも留意しておきたい。本書は東野圭吾にとって「魔球」となったのか。「少し自信がついた」という述懐の言葉からして、それはYESなのかもしれない。余韻を醸し出すエンディングも「魔球」の締めくくりとして相応しい印象をもった。多くの人に読んでもらいたい作品だ。
魔球
(2007-12-03)
同じピッチャーだったものとしては、一回はこんなボール投げてみたいなぁと思ってみたり(・ω・)ノ
話の流れは美しいが・・・
(2007-11-11)
冒頭の、息詰まる甲子園の試合描写で一気に引き込まれた。そして繰り出された『魔球』。
物語はうってかわって、爆破未遂事件、高校球児刺殺事件と何の関連性もないような事件
に移っていく。しかしながら、全体にちりばめられた伏線と全てのエッセンスが最後には
ひとつに結実するラストは見事であった。
だが、作中に出てくる武志の性格・意思はややもすると独りよがり的なところがあり、
彼に感情移入できるかどうかで作品の評価は変わってくるのではないか。純粋といえな
くもないのだが・・・
おすすめ度:
初期作品の最高傑作
高校野球の天才ピッチャーを主人公にした青春ミステリー。
彼らの純粋さ、ひたむきさ、情熱や友情がとても丁寧に描かれており好感を持てた。
わりとマイナーな作品だがこれは多くの人に読んでいただきたいと思う。
冒頭に野球のワンシーンを持ってきているため、
あまりそちらに詳しくない人は一瞬怯んでしまうかもしれない。
しかし、そこを越えれば後は特に野球の知識がなくても問題はないので、
頑張って読み進んでもらいたいたい。
天才エースの野球にかける思いの裏には一体何が隠されているのか?
それが全ての鍵になり、謎めいた雰囲気プンプンでストーリーが展開する。
そして、最後にパズルのピースがひとつずつはまり始めた時に受ける衝撃と感動は抜群。
お勧めの1冊。
25歳の会社員東野圭吾が投げ込んだ「魔球」
本作は、実質的な著者のデビュー長編といえ、
江戸川乱歩賞の最終候補まで残った力作です。
ちなみに、著者は当時25歳、会社員をしながらの二足のわらじです。
本作のクオリティの高さと共に、驚くべきことです。
高校球児殺人事件と某大企業の爆破未遂事件。
一見関係のないこれらが次第に交わっていく、キーワードは「魔球」…。
上記の事件の相次いだ昭和39年(1964年)は高度成長期の只中である一方、
その繁栄に至るまでの間に、ある球児の生い立ちを歪め、
繁栄を謳歌する陰で、ある有望な社会人選手の未来を奪った。
本作は、一見複数の難事件の真相究明に焦点を当てているようでいて、
上記のような社会派的な視点も巧みに織り込んであり、
また、確かに存在した(そして現在復活しつつある)貧困も描かれており、
著者の出発点における確かな実力をうかがわせる名作であると思います。
エースが最後に投げた1球の意味を問う、高校野球部を舞台に展開される事件簿!
東野作品のファンには、『魔球』という本書が乱歩賞受賞作『放課後』よりも前に書かれたものであることは周知の事実であろう。著者自身、「25歳でこの作品を書けたことで少し自信がついた」とエッセイ集で語っている。スポーツにも造詣の深い著者が、高校野球を主題に描き出した作風は斬新であり、もうすぐ始まる高校野球を待ち遠しくさせるものであった。タイトルも「謎」めいており、読者を惹き付ける。
本書はエースが土壇場の状況で最後に投げた「魔球」がもつ意味をめぐって展開される事件簿だが、主人公とその弟を含む家族、教師など、醍醐味はやはり「人間ドラマ」であるということだろう。高校野球というと、そこに「汚れのない純粋さ」を想起する人が多いに違いないが、本書の主人公は「純粋さ」とは別次元で野球をやっている(ある意味で主人公にとっては異なる意味での「純粋さ」なのであろうが)。少なくとも「爽やかさ」とは異なる風格を秘め、泥臭さを感じさせる。高校生であって高校生ではないような、実に大人びた精神年齢の高い主人公が設定されている。金銭感覚も生々しい。とはいえ、彼が自らの人生を野球に賭けた意気込み・気迫―執念といったほうが適切か―は違和感を覚えるどころか、逆にとても共感できる(「右腕」という章はその意味でも魅力的だった)。貪欲なまでに野球に打ち込む姿勢は清々しい。
古い作品ゆえ、文章や作風が十分に練り上げられているとはいえないが、そこに新鮮さを感じる読者もいるだろう。そしてまた、「家族」というテーマが、東野作品にとって今もなお脈々と引き継がれているものであることにも留意しておきたい。本書は東野圭吾にとって「魔球」となったのか。「少し自信がついた」という述懐の言葉からして、それはYESなのかもしれない。余韻を醸し出すエンディングも「魔球」の締めくくりとして相応しい印象をもった。多くの人に読んでもらいたい作品だ。
魔球
同じピッチャーだったものとしては、一回はこんなボール投げてみたいなぁと思ってみたり(・ω・)ノ
話の流れは美しいが・・・
冒頭の、息詰まる甲子園の試合描写で一気に引き込まれた。そして繰り出された『魔球』。
物語はうってかわって、爆破未遂事件、高校球児刺殺事件と何の関連性もないような事件
に移っていく。しかしながら、全体にちりばめられた伏線と全てのエッセンスが最後には
ひとつに結実するラストは見事であった。
だが、作中に出てくる武志の性格・意思はややもすると独りよがり的なところがあり、
彼に感情移入できるかどうかで作品の評価は変わってくるのではないか。純粋といえな
くもないのだが・・・

