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カスタマーレビュー
おすすめ度:
現代人必読の書と言ったら言い過ぎでしょうか
(2008-12-22)
非厳密科学の理論とは、現象からコトバ(シニフィエ)への変換規則の同型性に依存する理論で、厳密科学の理論とは現象からシニフィエへの変換形式を含まず、シニフィエ間の明示的な関係形式だけによって記述される理論。
例えば自分が青だと思っている色が実は他人には赤に見えていて、自分が赤だと思っている色が実は他人には青に見えていても、赤と青がそっくり入れ替わっていればお互い違う色に感じていることなど永遠にわからない。
客観性とはどういうことなのかをつきつめるとこういう話になる。
科学教に洗脳された人、宗教と科学の違いがわからない人にはおすすめです。そういう人には自覚がないからおそらく読まないでしょうが。
講義ライヴの論調で好感が持てる
(2008-08-03)
ポイントを挙げてみると・・・
規約主義。その問題(旧説が新説に取って代わられることの説明)。
「規約」とは自然言語を基礎的規則としてもつ、現象から何らかの同一性への
変換規則(同型性)のことであり、科学とはこの規則の同型性を通して獲得した
何らかの同一性が、すべての人々にとって共通であるという確信(信憑)を
繰り返し相互に確認し合うゲームである(101頁)。
「コトバ」とは変なる現象から不変なる何かを引き出すことができると
錯覚するための道具の1つである(70頁)。
カントは人間であれば皆基本的には同じ認識装置を持っていると考えたし、
ユクスキュルは同種の生物の環境世界は皆同じだと考えました(94頁)。
シニフィエ=現象から引き出された同一性、シニフィアン=表記(100頁)。
科学とは現象を何らかの同一性によってコード化(言いあてよう)とする
ゲームである(146頁)。
生物の生物たるゆえんは個体性(あるいは現象性)自体にある。
これは時間を含んで変なるものである故に、不変の明示的な形式に変換する
ことは論理的に不可能だ。だからあくまでも形式を追求することが科学だと
主張するのであれば、生命現象をコード化する最終規則は非明示的な形式
である(230頁)。
21世紀のための20世紀最大の科学論
(2006-01-22)
「科学とは何か」をこれほどわかりやすく,そしておもしろく書かれた本はないと思う。しかし,そのわかりやすさゆえに見落としがちになるが,構造主義科学論とは,科学哲学上の20世紀最大の難問を解き明かした科学論に他ならない。最近では,ようやく時代が追いついてきたせいか,アカデミックの世界でも様々な分野で,再評価されてきている。特に,最先端の現代思想である構造構成主義に組み込まれる形で,心理学,発達研究,臨床医学領域など多くの分野に導入されていることからもわかるように,実践に直結する理路を備えており,人間科学や臨床領域に携わる人にとっても必読の書といえよう。
冒険
(2005-10-19)
外部世界の実在性の仮定を排除しても、科学は立派に成立すること。これがこの本の第一のメッセージだ(あとがきに書いてあるから間違いない)。また、こうも書いてある。理論というものは、我々の頭の中にあるのであって、我々とは独立にどこかにあらかじめころがっているわけではない、そうだ。
科学といえども、政治性からは逃れられない。
(2004-08-30)
チョムスキーの生成文法、ソシュールの言語論、フッサールの認識論を取り入れて、科学論、生物学を更新する。科学から客観性を保ったまま、真理性を抜く作業。
科学といえども、政治性からは逃れられない。
おすすめ度:
現代人必読の書と言ったら言い過ぎでしょうか
非厳密科学の理論とは、現象からコトバ(シニフィエ)への変換規則の同型性に依存する理論で、厳密科学の理論とは現象からシニフィエへの変換形式を含まず、シニフィエ間の明示的な関係形式だけによって記述される理論。
例えば自分が青だと思っている色が実は他人には赤に見えていて、自分が赤だと思っている色が実は他人には青に見えていても、赤と青がそっくり入れ替わっていればお互い違う色に感じていることなど永遠にわからない。
客観性とはどういうことなのかをつきつめるとこういう話になる。
科学教に洗脳された人、宗教と科学の違いがわからない人にはおすすめです。そういう人には自覚がないからおそらく読まないでしょうが。
講義ライヴの論調で好感が持てる
ポイントを挙げてみると・・・
規約主義。その問題(旧説が新説に取って代わられることの説明)。
「規約」とは自然言語を基礎的規則としてもつ、現象から何らかの同一性への
変換規則(同型性)のことであり、科学とはこの規則の同型性を通して獲得した
何らかの同一性が、すべての人々にとって共通であるという確信(信憑)を
繰り返し相互に確認し合うゲームである(101頁)。
「コトバ」とは変なる現象から不変なる何かを引き出すことができると
錯覚するための道具の1つである(70頁)。
カントは人間であれば皆基本的には同じ認識装置を持っていると考えたし、
ユクスキュルは同種の生物の環境世界は皆同じだと考えました(94頁)。
シニフィエ=現象から引き出された同一性、シニフィアン=表記(100頁)。
科学とは現象を何らかの同一性によってコード化(言いあてよう)とする
ゲームである(146頁)。
生物の生物たるゆえんは個体性(あるいは現象性)自体にある。
これは時間を含んで変なるものである故に、不変の明示的な形式に変換する
ことは論理的に不可能だ。だからあくまでも形式を追求することが科学だと
主張するのであれば、生命現象をコード化する最終規則は非明示的な形式
である(230頁)。
21世紀のための20世紀最大の科学論
「科学とは何か」をこれほどわかりやすく,そしておもしろく書かれた本はないと思う。しかし,そのわかりやすさゆえに見落としがちになるが,構造主義科学論とは,科学哲学上の20世紀最大の難問を解き明かした科学論に他ならない。最近では,ようやく時代が追いついてきたせいか,アカデミックの世界でも様々な分野で,再評価されてきている。特に,最先端の現代思想である構造構成主義に組み込まれる形で,心理学,発達研究,臨床医学領域など多くの分野に導入されていることからもわかるように,実践に直結する理路を備えており,人間科学や臨床領域に携わる人にとっても必読の書といえよう。
冒険
外部世界の実在性の仮定を排除しても、科学は立派に成立すること。これがこの本の第一のメッセージだ(あとがきに書いてあるから間違いない)。また、こうも書いてある。理論というものは、我々の頭の中にあるのであって、我々とは独立にどこかにあらかじめころがっているわけではない、そうだ。
著者は、外部世界の実在性というやっかいな、哲学者が何千年も考えているような問題を脇にやった上で、科学の成立を論じようとしているのだけど、若干飛躍があるような気がする。このあとがきみたいに書かれてしまうと、頭の中っていうのがどうなっているか分からない以上、反論のしようがないからね。まあ、そうなのかもしれない、と思う。
それはさておき。面白い挿話にはことかかない。
マヤの古代人は、星の運行について途方もない知識を持っていた。正確で、膨大な知識だ。しかし、それは彼らが星を動かしている「仕組み」をしっていたことにはならない。科学的に知っていたわけではない。一方でニュートンはたぶん星の運行のことなんてほとんど知らなかったと思うけど、星がどうやって動くかという仕組みをほとんど説明してしまった。違いは、ひとことで言えば「個物」を消し去ることによる形式化にある。
という説明とか、分かりやすい。他にもいろいろあったけど、これは「科学論」として読むよりも、「冒険譚」として読むほうがよいと思う。冒険には面白い小話がつきものだ。そして冒険には終わりがないものだ。無理矢理結論を急いではいけない。
科学といえども、政治性からは逃れられない。
チョムスキーの生成文法、ソシュールの言語論、フッサールの認識論を取り入れて、科学論、生物学を更新する。科学から客観性を保ったまま、真理性を抜く作業。
科学といえども、政治性からは逃れられない。

