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カスタマーレビュー
おすすめ度:
和宮は置忘れ、観行院、嗣子、能登の展開の物語。
(2008-05-04)
天璋院篤姫(講談社文庫上・下、宮尾登美子著)に感激し、天璋院と皇妹和宮の関係がどう描かれているか興味があり、また篤姫をどう描いているか知りたく、本書を読んだ。しかしその期待は裏切られた。面白くなかった。本書は和宮がどう考えどう行動したかの物語ではなかった。和宮を取り巻く観行院、庭田嗣子、能登命婦の画策と秘密封じ込みと張り合いの物語であった。後味が悪かった。どこまで事実なのか否かは分からぬが、皇妹和宮とフキと新倉宇多絵という3名のキーパーソンが登場する。フキのような出自の女子の変身が信じられない。誠に急すぎる宇多絵の登場が信じられない。ありえない設定に私は興味を失くした。また和宮の内面を捉えることを期待していたがそれははずれた。公武合体の当事者や付き添い女性という和宮の周辺のことで物語が展開するのみの内容に興味を失くした。
作者に脱帽。
(2007-04-09)
確かに昔の日本ではこういうことはあったかもしれない。
事実として、祭られているものに片鱗が残されている。
でも、でもあの和宮の結婚をこういう方向で書くとは
衝撃的だった。
衝撃の1冊
(2007-03-21)
なんとまあ、すごい本があったものです。
知らなかった自分が恥ずかしい。
ラストには衝撃を受けました。(ネタバレしたら面白くないので絶対にいいません)
それにしても、少進が恐ろしい。
リアリズムを超えたリアリズム
(2006-12-17)
これは文句なしにおもしろい。
リアリズムを追求してやまない有吉の筆が、冴え渡る。
あまりの臨場感に、私などは和宮オタクとなってしまった。
大竹しのぶと岡田奈々というキャストでドラマ化されたのは周知であるが、ドラマにすると、原作のリアリズムには遠くおよばない。
有吉のリアリズムは、人間にとって欠かせざる行為である「食事」「排泄」「身づくろい」をこれでもかというくらいしつこく描く。「しょせん人間は生き物よ」という声が聞こえてきそうだ。
人間を隠すという場合に最も問題になるのが「食事」と「排泄」。そこを中心に描くことによって、臨場感はゆるぎないものとなる。
私は「替え玉」問題については、現在は「フィクション」と思っている。
主な理由は、徳川慶吉の助命のために和宮が書いたという自筆の手紙、これに尽きる。
この時代はテープレコーダーもなく、和宮が印璽を持っていたというわけでもない。
助命嘆願の手紙の効力とは、その真贋にかかっているわけだ。
書に優れていたという和宮本人が書いたものでなければ、相手にされない。
そんな中に、天皇本人にあてて手紙を書く、というのは、和宮が本人であったからだ。
片手問題や小児マヒについては、我々の想像を超えたなんらかの回答があるのだと思う。
だいたい、墓にあった人骨が和宮本人だという証拠はないではないか。
ロマンがひとつ消えてしまった気がするが、それでも有吉の「御留」の世界は残る。和宮オタクである私は、「御留」に書かれていない「和宮の江戸城生活」にも大いに興味があるが、そこを省いてもなお素晴らしいこの作品。
ラスト、少進が駆けつける場面は、涙なしに読むことができない。
「歴史」は時には残酷なもの・・・
(2006-07-18)
時代が大きく変わろうとしていた。公武合体を選択しなければなら
なくなった徳川幕府。当時、女性は政略の道具として使われる時代
だった。自分の意思に関係なく顔も知らぬ相手に嫁がされる和宮。
しかも、行き先は京都からはるかに遠い江戸。まだ10代の少女には
どれだけつらいことであっただろう。だが、和宮を愛するものたちは
おとなしく徳川幕府に従うことはしなかった。そのことは、一人の
少女ふきの運命を変える。彼女も公武合体政策の犠牲者だった。
抗うこともできなければ完全に従うこともできなかったふき。その
運命の残酷さには涙を誘われた。激動の幕末から明治、時代の波に
のみ込まれ翻弄された人たち。歴史というのは時には残酷なものだと
感じた。
おすすめ度:
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天璋院篤姫(講談社文庫上・下、宮尾登美子著)に感激し、天璋院と皇妹和宮の関係がどう描かれているか興味があり、また篤姫をどう描いているか知りたく、本書を読んだ。しかしその期待は裏切られた。面白くなかった。本書は和宮がどう考えどう行動したかの物語ではなかった。和宮を取り巻く観行院、庭田嗣子、能登命婦の画策と秘密封じ込みと張り合いの物語であった。後味が悪かった。どこまで事実なのか否かは分からぬが、皇妹和宮とフキと新倉宇多絵という3名のキーパーソンが登場する。フキのような出自の女子の変身が信じられない。誠に急すぎる宇多絵の登場が信じられない。ありえない設定に私は興味を失くした。また和宮の内面を捉えることを期待していたがそれははずれた。公武合体の当事者や付き添い女性という和宮の周辺のことで物語が展開するのみの内容に興味を失くした。
作者に脱帽。
確かに昔の日本ではこういうことはあったかもしれない。
事実として、祭られているものに片鱗が残されている。
でも、でもあの和宮の結婚をこういう方向で書くとは
衝撃的だった。
衝撃の1冊
なんとまあ、すごい本があったものです。
知らなかった自分が恥ずかしい。
ラストには衝撃を受けました。(ネタバレしたら面白くないので絶対にいいません)
それにしても、少進が恐ろしい。
リアリズムを超えたリアリズム
これは文句なしにおもしろい。
リアリズムを追求してやまない有吉の筆が、冴え渡る。
あまりの臨場感に、私などは和宮オタクとなってしまった。
大竹しのぶと岡田奈々というキャストでドラマ化されたのは周知であるが、ドラマにすると、原作のリアリズムには遠くおよばない。
有吉のリアリズムは、人間にとって欠かせざる行為である「食事」「排泄」「身づくろい」をこれでもかというくらいしつこく描く。「しょせん人間は生き物よ」という声が聞こえてきそうだ。
人間を隠すという場合に最も問題になるのが「食事」と「排泄」。そこを中心に描くことによって、臨場感はゆるぎないものとなる。
私は「替え玉」問題については、現在は「フィクション」と思っている。
主な理由は、徳川慶吉の助命のために和宮が書いたという自筆の手紙、これに尽きる。
この時代はテープレコーダーもなく、和宮が印璽を持っていたというわけでもない。
助命嘆願の手紙の効力とは、その真贋にかかっているわけだ。
書に優れていたという和宮本人が書いたものでなければ、相手にされない。
そんな中に、天皇本人にあてて手紙を書く、というのは、和宮が本人であったからだ。
片手問題や小児マヒについては、我々の想像を超えたなんらかの回答があるのだと思う。
だいたい、墓にあった人骨が和宮本人だという証拠はないではないか。
ロマンがひとつ消えてしまった気がするが、それでも有吉の「御留」の世界は残る。和宮オタクである私は、「御留」に書かれていない「和宮の江戸城生活」にも大いに興味があるが、そこを省いてもなお素晴らしいこの作品。
ラスト、少進が駆けつける場面は、涙なしに読むことができない。
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だった。自分の意思に関係なく顔も知らぬ相手に嫁がされる和宮。
しかも、行き先は京都からはるかに遠い江戸。まだ10代の少女には
どれだけつらいことであっただろう。だが、和宮を愛するものたちは
おとなしく徳川幕府に従うことはしなかった。そのことは、一人の
少女ふきの運命を変える。彼女も公武合体政策の犠牲者だった。
抗うこともできなければ完全に従うこともできなかったふき。その
運命の残酷さには涙を誘われた。激動の幕末から明治、時代の波に
のみ込まれ翻弄された人たち。歴史というのは時には残酷なものだと
感じた。

