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カスタマーレビュー
おすすめ度:
日本の農業を破壊させた真犯人は?
(2007-05-08)
本書は、日本の農業が抱える問題点を、緻密な取材を通して解説した力作です。日本の農業を語るのに農協に着眼したところがさすがです。本書を読むと、農協という組織が日本の農業政策を代弁する窓口であることがよくわかりますし、その農業政策がどれだけ日本の農業の足腰を弱くしてしまったのかがよくわかります。さらにその政策は、過失や偶然により失敗をした結果農業が衰退したのではなく、どう見ても政府が意図的に農業を潰すためにやった政策であることまでわかってきます。
補助金という麻薬にどっぷり浸かってしまい、それに甘えてしまった農家もいれば、それをうまく活用し、成功した農家もあります。彼らの違いは、「独立心」の有無であり、ここまで疲弊してしまった日本の農業であっても、未だ一縷の希望は無くなっていないと感じました。
本書は発売からずいぶん時間が経っていますが、本質的な部分は今に至るも何も変わっていないはずです。その点、物事の本質をえぐり出すことに長けた著者らしい内容です。
『農協=農業=食品を考えるために』
(2006-01-27)
書かれたのが今から20年程前になる書物だが、昨今浮かび上がる食の問題について眺めてみると、いまだに見過ごせない一冊である。
本書の文体は、硬い。しかしそれは、きちんと論証するために必要とされる、膨大なデータ・引用文献・インタヴューの出典を示し、それらの解釈を行っているからだ。著者の建設的意図を感じる。
対象としているのは、農協で扱っている品目とその組織である。つまりコメ・野菜・肉・肥料・石油などなどの、生産から商品になるまでと、地方・中央の農協組織、これらをターゲットとしているので、必然的に、農業や食品流通の一面を鳥瞰図のように示すこととなる。まさにこの点が、個々の問題とともに、重要な本書の特徴である。
時は経っても実に大事な、重要な、ルポルタージュである。
さて、他国の実状についても知りたいところだ。ルポルタージュではないが、良質ノン・フィクション『ファストフードが世界を食いつくす』エリック・シュローザー著が、ファストフードをとおしたアメリカの食品とその業界について視野を与えてくれる。さらに、『穀物メジャー』(岩波新書黄版)も良い。参考にしてみてはいかがであろうか?
ともかく、本書は重要な労作である。
推薦。
変わらない農業の本質
(2004-03-11)
この本が書かれたのは、1979年、20年以上前のことである。しかし、農業は今なおその問題の本質を変えない。徹底した取材に基づき、卓抜な情報の分析力により編み出された本書の守備範囲は、「農協」というタイトルから想像できる範囲を超えている。本書は、むしろ「農業」と名づけられるべきだったのではないかと思うほど、複雑多岐にわたる農業像を捉えている。農業サイドにも市場主義サイドにも与することのない冷静な視点からの議論の展開は、四半世紀たった現在でも、貴重な存在である。
農協はなぜ存在するのか?
(2003-07-11)
農協という組織の不健全性を知ることができた。農業従事者を助け、かつ日本の農業を大局的に主導するはずの団体が、既得権益と組織存続のための利益集団と化し、農業従事者の生活を脅かし、労働意欲を削ぐ。農協という存在に疑問を感じたときに読むべき一冊。
日本農業の問題の原点
(2002-01-21)
未だに解決されていない日本農業の問題の数々が1979年から1980年にかけて、この本がかかれた頃にすでに存在していたことに驚かされました。日本農業の低生産性は日本が持つ土地や気候といった条件以上に政府の過保護政策にあったことを農民自身からの証言と客観的なデータによって明らかにしています。食料安全保障という念仏をとなえて農政に対して思考停止になる前にいろいろな選択肢があるのだということを実感させてくれる本です。
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本書は、日本の農業が抱える問題点を、緻密な取材を通して解説した力作です。日本の農業を語るのに農協に着眼したところがさすがです。本書を読むと、農協という組織が日本の農業政策を代弁する窓口であることがよくわかりますし、その農業政策がどれだけ日本の農業の足腰を弱くしてしまったのかがよくわかります。さらにその政策は、過失や偶然により失敗をした結果農業が衰退したのではなく、どう見ても政府が意図的に農業を潰すためにやった政策であることまでわかってきます。
補助金という麻薬にどっぷり浸かってしまい、それに甘えてしまった農家もいれば、それをうまく活用し、成功した農家もあります。彼らの違いは、「独立心」の有無であり、ここまで疲弊してしまった日本の農業であっても、未だ一縷の希望は無くなっていないと感じました。
本書は発売からずいぶん時間が経っていますが、本質的な部分は今に至るも何も変わっていないはずです。その点、物事の本質をえぐり出すことに長けた著者らしい内容です。
『農協=農業=食品を考えるために』
書かれたのが今から20年程前になる書物だが、昨今浮かび上がる食の問題について眺めてみると、いまだに見過ごせない一冊である。
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対象としているのは、農協で扱っている品目とその組織である。つまりコメ・野菜・肉・肥料・石油などなどの、生産から商品になるまでと、地方・中央の農協組織、これらをターゲットとしているので、必然的に、農業や食品流通の一面を鳥瞰図のように示すこととなる。まさにこの点が、個々の問題とともに、重要な本書の特徴である。
時は経っても実に大事な、重要な、ルポルタージュである。
さて、他国の実状についても知りたいところだ。ルポルタージュではないが、良質ノン・フィクション『ファストフードが世界を食いつくす』エリック・シュローザー著が、ファストフードをとおしたアメリカの食品とその業界について視野を与えてくれる。さらに、『穀物メジャー』(岩波新書黄版)も良い。参考にしてみてはいかがであろうか?
ともかく、本書は重要な労作である。
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変わらない農業の本質
この本が書かれたのは、1979年、20年以上前のことである。しかし、農業は今なおその問題の本質を変えない。徹底した取材に基づき、卓抜な情報の分析力により編み出された本書の守備範囲は、「農協」というタイトルから想像できる範囲を超えている。本書は、むしろ「農業」と名づけられるべきだったのではないかと思うほど、複雑多岐にわたる農業像を捉えている。農業サイドにも市場主義サイドにも与することのない冷静な視点からの議論の展開は、四半世紀たった現在でも、貴重な存在である。
農協はなぜ存在するのか?
農協という組織の不健全性を知ることができた。農業従事者を助け、かつ日本の農業を大局的に主導するはずの団体が、既得権益と組織存続のための利益集団と化し、農業従事者の生活を脅かし、労働意欲を削ぐ。農協という存在に疑問を感じたときに読むべき一冊。
日本農業の問題の原点
未だに解決されていない日本農業の問題の数々が1979年から1980年にかけて、この本がかかれた頃にすでに存在していたことに驚かされました。日本農業の低生産性は日本が持つ土地や気候といった条件以上に政府の過保護政策にあったことを農民自身からの証言と客観的なデータによって明らかにしています。食料安全保障という念仏をとなえて農政に対して思考停止になる前にいろいろな選択肢があるのだということを実感させてくれる本です。

